boban10ban’s diary

ごく普通の41歳のサラリーマンが、日々のあれこれをつぶやいております。

読書感想文

【光り輝くクズでありたい】
しみけん著

AV男優という職業をしている著者の、業界あれこれやご自身の経歴などを紹介した一冊でした。
AV男優という仕事に全力傾注している姿は決して「クズ」なんかではないと思いました。社会的な関係性の中で理解が進んでいない職業であるがために、もてはやされる事は少ないかもしれません。でも、何に対しても仕事に真摯に取り組む大切さをこの本を通じて感じました。そして体が資本の男優さんの過酷な現場も。

こういったAVだったり水商売だったり、そのような職業に携わる人に社会的な理解が進まない理由には、きっとその他大勢の人からくる「嫉妬」が隠れているような気がします。
AV男優と自分を比較して、女性経験の多い少ないで判断したらきっと負ける。女性の扱い方で勝負したら負ける。セックスでいかに相手を喜ばすか、その技術がない。そんな劣等感を本当は感じているのに、認める事をせずどこかで勝ろうとした結果、社会的地位というところで自分は優れていると正当化するために、こういう職業に理解が進まないというのが僕の持論です。
AV男優と言えば、仮に女性からは表向き忌み嫌われるような表情を見せられるとしても、本当はみんな興味があるはずなんです。女性が性に対する劣等感を持っているとします。興味がないふりをする事で、その劣等感を直視しなくて済むんです。興味がないふりをする事が何故か社会的には高貴な地位を与えてくれるような錯覚がする。
でも、自分も性を開放したい。そういう気持ちはみんなのどこかにあると思います。
そういう小難しい事を、一気に取っ払って、ひたすら性の世界で突き抜ける(突き抜けようとしている)しみけんさんは、やっぱ素敵だなぁと思いました。
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